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電子取引データのバックアップは義務か:国税庁の一問一答で確かめた扱いと、外付けドライブに置くときの注意点
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結論
メールやWebで受け取った請求書・領収書などの電子取引データについて、バックアップをとることは法令上の要件ではありません。 ただし国税庁は、電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】(令和8年7月)の問26で、バックアップデータを保存することが「望まれます」としています。
法人の場合、データの保存期間は7年、年度によっては10年です。その間に機器が壊れてデータを失えば、保存していたことを示せなくなります。義務ではなくても、バックアップは用意しておく方が安全です。
以下は、2026年10月7日時点で国税庁のサイトに掲載されている一問一答(令和8年7月版)を確認した内容です。
国税庁はバックアップをどう説明しているか
一問一答の問26は、「バックアップデータの保存は要件となっていますか」という問いに、次のように答えています。
バックアップデータの保存は要件となっていません。
そのうえで、解説は次の点を挙げています。
- 電磁的記録は、記録が大量に消滅する危険性が高い。
- 経年変化などで、記録の状態が劣化するおそれがある。
- そのため、保存期間中の可視性を確保するという観点から、バックアップデータを保存することが望まれる。
- 必要に応じて、電磁的記録の保存に関する責任者を定め、管理規則を作成して備え付けるなど、管理・保管に万全を期すことが望ましい。
データが消えてしまえば、税務調査のときに画面や書面に出力して示すことができません。
何年残すのか
問17は、電子取引データも、それぞれの税法で定められた期間保存する必要があるとしています。法人の場合は次のとおりです。
| 区分 | 保存期間 |
|---|---|
| 法人の帳簿・書類(原則) | 7年 |
| 青色申告書を提出した事業年度で欠損金額が生じた事業年度など | 10年 |
起算日は、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日です。たとえば、青色申告書を提出した設立初年度に欠損金額が生じた場合、その年度の分は10年の保存が必要になります。
同じ問17にも、保存期間を通じて適切に保存するためには、バックアップデータを保存することが望まれると書かれています。
外付けドライブに保存するときの要件
問23は、外部記憶媒体に保存する場合の要件を扱っています。要点は3つです。
- 保存する媒体は自由に選べる。 電子帳簿保存法には記憶媒体を限定する規定がなく、保存媒体は保存する側が任意に選べます。
- 媒体が変わっても要件は同じ。 外部記憶媒体に限った要件はなく、どの媒体でも同じ要件が適用されます。
- 元のデータと同一であること。 サーバなどで保存していたデータと、外部記憶媒体に保存しているデータは、同一のものでなければなりません。
3つ目は、バックアップをとるときに気をつけたい点です。外付けドライブに写したあとで片方だけを直すと、2つのデータが食い違ってしまいます。訂正や削除は、事務処理規程に定めた手続きで行い、写しの側もそろえる運用にしておきましょう。事務処理規程については、電子取引データの保存を事務処理規程から始める記事で整理しています。
なお、問59によると、税務調査での「ダウンロードの求め」は、記憶媒体そのものの提示・提出までを求めるものではありません。ただし、記憶媒体も質問検査権に基づく確認の対象になる場合があるとされています。このため当媒体は、業務用のデータを入れる外付けドライブには、私用のデータを一緒に入れない方がよいと考えます。
クラウドに保存している場合
問28は、クラウドサービスを利用する場合や、サーバが海外にある場合でも、保存場所のパソコンから画面と書面に速やかに出力できれば、保存場所に保存されているものとして扱うとしています。
同じ問の解説は、通信回線のトラブルなどで出力できなくなる事態を避けるという観点から、バックアップデータを保存することが望まれるとも書いています。クラウドに置いていればバックアップは要らない、とは国税庁は説明していません。
外付けドライブを用意するなら:楽天市場のランキングから
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同じランキングには、テレビ録画向けと書かれた商品や、スマートフォン用のカードリーダーも入っています。ここでは、商品名がテレビ向け・スマートフォン用とされていない外付けHDD・SSDを選びました。お使いのパソコンで使えるかどうかは、商品ページの対応機種の表記で確かめてください。
どの商品を選んでも、機器を買っただけでは保存の要件を満たしたことにはなりません。問23のとおり、要件は媒体によって変わらないためです。問18は、電子取引データの保存には真実性と可視性を確保する要件を満たす必要があるとしています。改ざん防止(事務処理規程など)と、検索や出力ができる状態は、機器とは別に整える必要があります。
運営者の視点
当媒体の運営者である Blue Aegis株式会社は、2026年9月18日に、電子取引データの訂正及び削除の防止に関する事務処理規程を制定しました。バックアップ用の機器を購入した記録は当媒体にはないため、上の商品を使った感想は書いていません。
当媒体は、バックアップは義務ではなくても、設立した年から用意しておく方がよいと考えています。理由は2つあります。1つは、保存期間が7年、欠損金が生じた年度では10年と長く、1台のパソコンや1つのサービスがその間ずっと使える前提を置きにくいことです。もう1つは、国税庁自身が、記録の大量消滅と経年劣化を理由にバックアップを望ましいと書いていることです。あわせて、誰がいつ写しをとるかを事務処理規程と同じ場所に書いておくと、担当者が替わっても運用が続きます。
まとめ
- 電子取引データのバックアップは法令上の要件ではない。ただし国税庁は、保存することが望ましいとしている(一問一答 問26)。
- 法人の保存期間は7年。青色申告で欠損金額が生じた事業年度などは10年(問17)。
- 保存する媒体は自由に選べるが、要件はどの媒体でも同じ。元のデータと写しは同一でなければならない(問23)。
- クラウドに保存している場合も、通信回線のトラブルに備えたバックアップが望ましいとされている(問28)。
個別の判断が必要な場合は、顧問税理士または所轄の税務署にご相談ください。
一次出典
- 国税庁「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】(令和8年7月)問17・問18・問23・問26・問28・問59」(2026-07)
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/pdf/0026007-006_05.pdf - 国税庁「電子帳簿保存法一問一答(Q&A)~令和4年1月1日以後に保存等を開始する方~」
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/4-3.htm - 楽天市場「外付けドライブ・ストレージランキング(デイリー、2026年10月6日更新)」
https://ranking.rakuten.co.jp/daily/560062/
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